いま火事ですべてが燃えたとしても。

僕はまったく困らないだろう。

火事になった時、何を真っ先に持ち出すか。

それが、あなたの一番必要なもの、と言われるけれど、

僕は、きっと何にも持ち出さない。

自分の命以外思いつかない。

服を羽織って、靴を履いて脱出するだけだ。




本やCDを失っても、

大切な思い出を失っても

ましてや、作ってきた音楽を失っても

何せ自分という人間が生きている。

それだけで、僕は満足だ。




自分の作った音楽は、自分の命より大切?

そんなこと誰が言ったのだ?

自分が生きていることの方が大切だろう。

自分がいれば、また、自分の音楽は作れるのだ。

第一、芸術なんて、つくってしまったら、

そこでもうすべてが終わっているのだ。

出来上がった音楽は、いうなれば、もう死んでいるのだ。

ハードディスク上の死骸が火葬される、

ある意味供養されるかもしれないね。




本当の芸術家は、

その人自身が作品なのだ。

作品は生き方の反映に過ぎない。

だから、作品を生み出さない芸術家が、

本当は一番すごい人たちなのだ思う。

僕は、そこまですごくないので、

今日もせっせとピアノを弾いて、作品を作る。

以上。


ただ、金を失うのは少し困る。

せめて、最小限生活が開始できるだけの蓄えは必要だ。

かっこ悪いが、それは事実です、はい。