2008年07月

ジブリのぽにょ、見てきました。トトロ以降のジブリ映画では一番面白かったです。

かわゆいポニョを唯一「気持ち悪い」と拒否したお婆ちゃんが気になった。そのお婆ちゃんだけは、洪水に飲まれず、陸地にしがみついていた。最終的には飲まれてしまうけれども。

なぜか水に飲まれたその他婆ちゃんらは元気になって、スタスタ歩けるようになっている。最後に飲まれたポニョ拒否の婆ちゃんも例外じゃない。

見終わって、僕はモーツァルトの「魔笛」に似た印象をじわじわ抱いて来た。人間が演じる以上、どちらかを「悪」にしなければ収まらない、どう演じられても、もどかしさが残る困った話である。

ポニョの父は、最終的にはいい人だったらしいが、どうかんがえても怪しいし、ザラストロそのものではないだろうか。極端な二つの世界が、並列に批判なく並んでいる。

水は、「現代のイージーな物語性」だったのではないだろうか。たとえば、スピリチュアル・ブームであるとか。本当の「物語」を知らない人間は、そういうものにすぐに飲まれてしまう。

ポニョを拒否した婆ちゃんこそ、本当は「自分の足が悪くても素直に受け入れられる、普通人」であり「イージーな物語を拒否できる、本当の物語を悟っている人」だったのではないだろうか。

逆に「宗ちゃんのようにまた駆けっこしたいわ〜」というほんわかした婆ちゃんこそ実は異常なのではないか。「ポニョ拒否」婆ちゃんの方が憎まれやすく、「ほんわか」婆ちゃんの方が親しみがわくように描かれているので分かりにくいが、最後に「スタスタ歩ける」ようになる異常性から、「ポニョ拒否」婆ちゃんの方が正しいかったのだと気付かされる。こういうところも魔笛に類似してると感じた。

深読みかもしれない。が、恐ろしいくらい、ヒンヤリとした、宮崎監督の冷たい現代社会への目線を感じないこともなくもない気もしないではない。

なぜか、水に飲まれず、船を漕いでいる人達がいた。僕は、東南アジアとかの、水上生活者のように見えた。彼らは、イージーな物語なんかには飲まれないのだ。

また、赤ちゃんを連れた夫婦も水に飲まれずにボートを漕いでいた。赤ちゃんに対しポニョは何かをしていた。無垢な赤ちゃんとは未来の象徴である。未来に必要なものは、「足が治る」というイージーな物語ではなく、ポニョという存在を信じられる、その、・・・該当する日本語が見当たらないが、見えず、触れず、証明できないため、ほとんど現代では切り捨てられている、でも絶対に人間として生きる以上大事なものを死ぬまで信じ抜く、強さなのではないだろうか。


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a0b09e23.JPGオーマンディのこの時期のLPはジャケに統一感があって、ついつい欲しくなってしまう。底抜けもあるひどい状態だけれど、525円でゲット。素敵な娯楽だと思う。

新世界なんて久方振りに聞いたヨ。そして、この演奏は実に素晴らしかった。

重量級サウンドでありながら、一気呵成の指揮振りで、「これは叶わん!」と思っちゃう。

気分によるテンポ変化はなくて、パラグラフごとに細かくテンポをチェンジしてゆく。フレーズが繋がらない印象も与える可能性があり、そこら辺が吉田のジイサマのお気に召さないところだろう。

ただ、吉田のジイサマはロックを知らない。我々はロックを知っている。そう、オーマンディの新世界はロック、もっと進んで、サンプリングのような味さえ感じさせてくれる。録音は古いが、目茶苦茶クールなのだ。

録音も色気がなくてソリッドで、モノ・バカにはすごく気持ちのよい音圧。

こういう一気呵成の演奏も多いが、印象を生温くする微妙なニュアンスが絶対に混入する。オーマンディにはそれがない。

いや、これは語弊がある。もっと正確にいうなら、ニュアンス以前に、デフォルトの楽器の力を最大限に感じさせてくれる指揮振り、と言うべきだろうか。

楽器そのものの生き生きとした音がごまかしなくクッキリと聞こえる。そういえば、フランスものの夜想曲も素晴らしい演奏だった。

実は、ステレオ後期のネットリ・ハチミツ系のフィラ管は、ちょっと苦手である。でも、このモノ時代は完璧だ。もっともっとこの時期のオーマンディを聞きたい。

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追記

クレンペラーといい、こういう伝統無視の指揮が俺は好きだ。チェリもそうかもしれない。俺が指揮する時は「殺せ、殺せ、ニュアンスを殺せ!」というかもしれない。ジンマンなんかは、音の出し方にニュアンスがまだまだ残っておる。シュトラウス全集なんかはだいぶ殺せて来て、ベートーヴェンより俺は何倍も評価している。

追記2

オーマンディは吉田のジイサマ以外にも、たくさんの評論家がケナシテくれるので、かなり安価でオリジナルがてに入ってしまう。これからもどんどんけなしてくださいね!

最近読書するのがしんどい。辛うじて2冊よんだ。


◆ブルックナー/土田英三郎(新潮文庫)

客観的な評伝。でも最後の二三ページ、涙が溢れて仕方が無かった。

ブラームスとの有名な切り絵があるが、あの切り絵師は絶対ブルックナーを愛していたに違いない。6ページ目の切り絵の大作は愛情に溢れている。天使が喝采する観客の元へ、ブルックナーの手を引いている。まさにブルックナーの音楽そのものである。

◆落語の国からのぞいてみれば(講談社現代新書)

終わりまでの8割はチープな言葉遣い&無知をこばかにした態度で辟易する。「ためにはなるが読み終わったら触れるのも避けたくなる書物」との文章を用意していたが、最後の最後、読ませた。巻末の付録も価値が高い。僕のベッド・ミュージックの志ん生さんはあまり評価が高くないのかな。音楽としての落語は志ん生さんの右に出る人はいない気がするけれど。


写真はブルックナーの弟、イグナーツ・ブルックナー。そっくりすぎて笑える。

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クレンペラーの演奏を聞いていると「痛快」の二文字が浮かんで来る。どこまでこの人は伝統を無視した指揮をするんだと。

人の肩にぶつかろうとも、関せず真っ直ぐ歩いて行くような感じ。それは彼の録音遺産にも当てはまる。ちょっと拒否られつつ、しっかり聞かれ続ける。

クレンペラーの面白さに開眼すると、なかなか抜け出せない。でも、シューマンはいまいちかもしれない。

僕のシューマンのオススメはセムコウ/セントルイスoです。

クレンペラーのオススメは「幻想」ですね。これね、もう笑っちゃう。

クレンペラーの耳には一般の「幻想」は聞くに耐えないだろうなぁ。

なんか、普通気にしないようなところをピカピカに磨きあげたような、そこッ!?みたいな。幻想好き、絶対聞いた方がいいよ。今なら1300円盤最終一桁間に合う、カモ。これ廃盤になったら結構待つかもよ。

ちなみに、今の1500円盤より1300円盤の方が解説とかしっかりしてるってどういう了見!?装丁も、個人の意見だと、1300円盤の方が渋くてかっこいいと思う。

クラシック・ランキング←クラシックのクはクレンペラーのクくくくく

ダンディだけに300円でゲッツ!

自然情緒溢れる曲と言う事だが、それはホンの一部で、技巧的な部分と立て付け悪く共存している。無慈悲なくらいだ。客引きの謳いと全く違うキャバクラのようなものか。

僕はフランクという作曲家に何のシンパシーも抱かないが、このレコードに関してはB面(失礼A面デシタ)の師匠のフランクの交響的変奏曲の方が3倍は面白いと感じた。

カサドシュとオーマンディに関しては特に印象に残らない。カサドシュのチラリズム的ピアニズムはあいかわらず健在。

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アウェーを振り向かせた、いい出来。これ、俺の勝ちパターンだな。

伊藤ゆうすけ君とお会いする。一年振りの再会と主張するが、そうは思えず。このブログの記録で調べたら確かにそうだった。彼の時間はまだゆっくり流れているのだ。羨ましい。

そのせいか、「可愛いあの子はいつも〜」とか本当に久しぶりに歌ったんだけど、そう、前にゆうすけ君がいた時にも歌っていた。

ゆうすけ君のカッティングを聞いていたら、やりたい曲が出て来てしまって、コードを書いて、バックで弾いてもらった。そしたら、その前の出演者の一人、メンフィス・イザワさんもイカしたカウンターメロディを奏でてもらった。コンビなのだけれど、コンビ名を忘れてしまったが、あんなに上手いギターは初めて聞いた。

俺はピアノも弾かずただただ歌う。本当に気持がよかった。でも、誰も俺の歌は褒めなかったな。ありがたいことです。

あと富田さんにお久し振りに。新しい彼女とお幸せそうで何より。彼は僕を「先生」とふざけて呼ぶが「先生、ずいぶん雰囲気変わったヨ〜」と言った。「ふむふむ」「なんか前よりパワフルになった」と。え〜逆だと思っているのに〜。

■曲目■

1 花火大会
2 夏肌
3 六月の雨
4 祭り囃子が聞こえる
* your summer dream(feat.伊藤ゆうすけ、メンフィス・イザワ)
5 ラスト☆チャンス〜ツンデレ萌え男の鎮魂歌(レクイエム)
6 ハトの骨
7 あんた
8 かわいいあのこはいつもひとりぼっち
9 忘れてしまおう あの恋を
10 まめな男
11 電車
12 ささやかな花束

今夜は月が青いから飲んでますか?

48d38a3f.jpg今日はこれ。

本当に今日は疲れた。明日はほぼ通し決定だし…。あさってはライブだし。

トロヴァトーレ、いいよね。特に第一幕のジプシー風がいいわ。血がたぎるね。

前も書いたけど、この第一幕、演奏がちょっと固いんだよね。でもそれが段々燃えてゆくんだな。

あと、最近LDでちょっと見たんだ。気の毒になるほど目茶苦茶セットがしょぼくて、化粧も奇妙で、不気味でさっさと消した。あぁ、俺はオペラは映像なしでいいやと思ったんだけど、恐ろしいことに、今聞きながらそのLDで見た風景が3割増くらい見栄えがよくなって蘇って来る。ちょっとヤバさを感じる。映像と音楽がリンクすると、あ、ヤバい、いくらお金があっても…。

もちろん今日は全部なんか聞けないっす。志ん生さんの落語に切り換えて寝まふ。さいなら。

クラシック・ランキング←久しぶりのクラネタ

6d416344.JPGブライアン・ウィルソンが奥さん姉妹のためにプロデュースしたチャーミングなレコード。

ライノの出したCDで持っているのだけれど、アナログの音で聞いてみたかったから。For Milesという会社の再発アナログ。

というのも「ジャーナルズ」という8枚組ブートに含まれるアメリカン・スプリングの音源が驚くほどしっとりよい音だったから。これはアナログから取った音なのかもしれないと思ったから。

結果。CDとほぼ同等であった。日本盤CDは一瞬出て、たしかこの手にも取った気がするがまた今度と棚に戻した。権利的な問題か生じたのか、店頭からもう見ることはでかなかった。

あとはオリジナルか。日本でいくらするんだろう…。アメリカに行った時に、古本屋に3$とかで巡り合えたらいいなぁ〜。

このアナログは、曲順がCDと随分違う。どっちが本当なんだろう。しかし、いちいち新鮮で、面白い。スイート・マウンテンが一番かな?

71dad4fa.JPGプレイヤーを手に入れてから、なんか、歌謡曲、演歌ばかり買っているが、まあいいか。

古本屋で見つけた。100円。かなりモダンなジャケである。ファッションも普通に今でも通じるし、しかも美人。しかも「すみだ川」なんてこの格好で歌ってたりする。しかも定価1500円。怪しい、かなり怪しい香りがする。

太田美鈴のことについて調べたが、梅宮辰夫と映画で共演歴があることくらいしか分からない。彼女も梅宮ハーレムに足を踏み入れた一人だろうか。

歌は、本当は聖子ちゃんになりたいんだけど、みたいなところはなく、きちんと演歌している。なかなか聞かせます、が、それ以上のものはない。もっとグッと突っ込むくらいの熱が欲しい気がしました。あと、ヴィブラートで声が抜けてしまうところが、やはり上手い素人、というレベルではある。

でも、寅さん的ジャケゆえたまに眺めたい一枚です。

明日は水原弘です(←いーかげんにしなさい)

クラシック・ランキング←演歌はクラシックな芸術です

fe997bb3.JPGこのジャケにドキッとして、切なくなった。

そう、僕の初恋の相手も、この絵の女の子のように、なんか寂しそうにこちらを見つめているだけで、決して自分からは口を開こうとしないように感じた。

このジャケを見ながらこの歌を聞くと、本当に色んな思いが錯綜する。後追いで知ったはずなんだけど、なぜかニキビ面の思い出が蘇って来る。

今、隣りの部屋でアヘアヘ喘いでる女もこんな少女時代があったんだろう。知りたくないことばっかり知ってしまうよ、大人になるということは。

男は、その、初恋を裏切られたような気持ちを、少しずつ、女に、返してゆこうとする生き物なのかもしれない。

自分の身を切って、女にその痛みを共有させようとした、その辱めを、別の形で返してゆく。

この歌を作り歌えた村下孝蔵という歌手は今にもポキッとおれてしまう脆さを感じる。できれば、もっと長生きして欲しかった。そうでないと、自分だけがすごく汚い人間になってしまったようにで・・・。

このジャケ、痛い。

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昨日。

夏のランニングがこんなに辛いとは…。あぁ海行きたい。

7f2e717e.JPG昨日の続き。裏を返してお馴染みさん。第17番である。

はっきり言って初めて聞く。結果。なんて素晴らしい曲なんだ〜(涙)。こんな曲を知らなかっただなんて。オレのバカバカバカバカ!!もう忘れてやんないから(←?)。

一言で言うと、「清楚な憂愁」といったかんじ。第27番に似ている気もするが、さらに憂いが強い。実に意外な気がする。

さて第1楽章をどう液晶で表現するかと考える間に第2楽章へ。第1楽章の印象が消し飛んだ!なんという美しさ!!!!!!!

モーツァルトは自分の人生の終着を見据えている。そんな異常な静けさがただよう。第1楽章もそうだったけれど、2本のフルートの重奏がとても印象的。天国から迎えに降りて来た小鳥のよう。モーツァルトがフルートが嫌いだったというのは嘘だと僕は確信した。こんなに素晴らしい使い方をしているではないか。

カサドシュも素晴らしい。まさにソロの入り方の絶妙の間。人生でそう何回も出来るものでもあるまい。そして、無欲で純白なピアノは、聞き手の心の垢を洗い流す。これはとんでもない演奏だと思う。

第3楽章はバリエーションで珍しい。いきなりディベルティメントが割り込んできたような賑やかさに。これも楽しい。

もちろんセルの指揮も良い意味で色付けがなくて素晴らしい。そして、彼にしてはやけにテンポもやや感情に従い動き、なんか恍惚とした演奏のように思える。カサドシュのこの曲におけるソロの素晴らしさを思い浮かべているのかもしれない。

第15番より好きになってしまうかも。

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da8e4eda.JPGカサドシュというピアニストを初めて聞いてみた。私の最愛のモーツァルトの15番を演奏していたから。

スフレのような軽い音色とともに、風通しのよい、涼しげなピアノで、夏に、モーツァルトにぴったりだと思った。これはベーゼンだろうな。オケから浮き出しそうな、ギリギリのところで弦と溶け合う、これがベーゼンで弾かれるコンチェルトを聞く楽しみだろう。

早めの第2楽章も、しみじみ感じ入ってしまう。
後期のピアノ協奏曲も、この、この意味を求めない弾き方をしているのだろうか。ちょっと聞いてみたい気がする。

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昼2周(4)

暑くて死にそうでした。

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